猫のケガの治療にも湿潤療法を

人間の外傷の治療に、最近湿潤療法が用いられるようになってきていますが、猫の皮膚の損傷、怪我にも、湿潤療法は有効です。

湿潤療法については、以下を参照。

郡上八幡動物病院
http://www.gujo-vet.com/?p=sousyou

まつもと動物病院
http://www.jyou-ah.jp/original9.html

アレルギー、がん等が原因でない皮膚の損傷ややけどはこれでほぼ治りますので、とりあえず病院に行って診断してもらい、単純な怪我であると分かったら、家庭でワセリンを塗って保湿してあげてください。

継続して病院に通う必要はないです。

★★具体的な方法★★

傷口をよく洗い流して清潔にし(本来は消毒も不要)、ワセリンを厚く塗る。

ワセリンの上からラップを巻いて、その上から伸縮性の高い包帯を巻き、外れないようにする。(誤飲防止のため、必ずエリザベスカラー着用のこと)。

これを毎日交換する。

【注意】原因が不明の場合や、熱がある場合等、急性かつ激しい症状がある場合には必ず獣医師の診察を受けること。

その他猫保護に役立つもの

①安定化二酸化塩素

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猫白血病、パルボウィルス等の対策には、「安定化二酸化塩素」がおすすめです。

安定化したものなので、希釈した状態でも効果が長続きします。しかも安価です。アマゾンでも1000円くらいで買えます。

消臭作用も強力で、猫トイレやオス猫のスプレーの消臭にも絶大な効果があります。

安いので、捕獲器の消毒にもじゃんじゃん使えます。

4. 便秘には、便秘薬ではなく、まずはクエン酸マグネシウムを。

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クエン酸マグネシウム(Magnesium citrate)

日本では、マグミットという名前で酸化マグネシウム製剤が病院で処方されています。薬局でも酸化マグネシウム主体の便秘薬を購入できますが、割高です。

iHerbでなら、Magnesium citrateとして、粉末を非常に安く購入できます。

便秘というと、日本では人間でも動物でもほぼ一様に便秘薬を処方されますが、便秘薬には慢性化の危険があり、便中の水分不足が原因の便秘には、“まったく効果がない”どころか、むしろ逆効果です。
(これは私の実際の経験ですが、3ヶ月の便秘で病院を受診し、各種便秘薬を処方されたところ、治るどころか逆に悪化してしまいました。病院も転々としましたが、最終的にPBとマグネシウム製剤であっけなく治りました。病院の待合で過ごした時間を返して欲しいです。。。)

処方された便秘薬を試す前に、ぜひ、ほぼ無害で副作用のない「クエン酸マグネシウム=Magnesium citrate」を試してみてください。
*腎臓に持病のある子には継続使用不可。
★★飲ませ方★★

小さじ4分の1程度の粉を少量のお湯に溶いて、冷ましてから餌に混ぜます。

【注意】大量に与えると下痢しますので、最初は少な目にしてください。
効かなければ徐々に量を増やします。
ただこれは、“にがり”や、病院での大腸検査時に使われる下剤である塩化マグネシウムを飲んだときと同じように、あくまで便中の水分過多による一過性の下痢なので、水分補給さえきちんとすれば問題はありません。←脱水症状を起こさないように注意!!

腎臓に持病のある子も基本的には使用不可となっていますが、1回2回の使用で問題が生じるわけではないと思いますので、頑固な便秘の場合にはまずこのクエン酸マグネシウムで固まった便を取り除いて、それからPBでお腹の調子を整えてあげればよいのではないかと思います。

3. 感染症治療、皮膚の殺菌、抗菌等。腸内悪玉菌退治、真菌、ダニ、耳ダニ、ウィルス、寄生虫(ジアルジア)には、グレープフルーツシードエキストラクト(GSE)を。

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グレープフルーツシードエキストラクト(GSE)

グレープフルーツの種から採れる天然の“強力な”殺菌・防腐剤です。

防腐剤無添加の化粧品にはよく防腐剤として使われてますのでご存知の方も多いかと思いますが、感染症治療にこれが使えます。

植物由来で副作用らしきものも特にありません。
短時間のリサーチでもたくさんの報告、研究結果を目にすることができたので、多様な寄生虫、感染症に効果があるのではないかと思います。
GSEの有用性、適用症について(英語)↓
http://ottawavalleydogwhisperer.blogspot.jp/2013/11/grapefruit-seed-extract-alternative.html

GSEについては、今後より詳しく調べてこのウェブサイトで報告します。

★★使用方法★★

  • 耳ダニ:
    オリーブオイルや植物性のグリセリン等の希釈液にGSEを混ぜたもの(刺激が強いので量を加減すること)を、耳の内部にぽとりと落として、耳をくちゅくちゅしてあげるとよい。GSEの耳薬もあります。
  • 水の防腐:飲み水に2、3滴たらす。
  • 各種感染症:
    ここには、腸内の寄生虫、ウィルス、バクテリアを除去し、ジアルジアにも効果ありと書かれてます。
    雑菌を殺してくれるので、もしかしたら下痢にもよいのではないでしょうか?
    原液で使用しない限り副作用はないので、緊急で下痢を止めたいときなど、試してみてはどうでしょうか。
    ウェットフードに3、4滴混ぜれば、ほぼ無臭なので気づかずに食べてくれます。
    そのあとはもちろんPBでお腹の調子を整えてあげてくださいね。
  • 風邪:
    人間の場合、コップ1杯の水に10滴程度落として飲みます。症状がひどいときは少しくらい多めに飲んでも問題ないようです。(あくまで自己責任でお願いしま~す。)あるとき1週間微熱が続き、肺炎を疑いました。病院嫌いの私もさすがに明日は病院か。。。と思っていたところ、ふと思い出してダメもとでこれを試してみたら、熱が下がって体調が急によくなりました。結局病院に行かずに済んでしまいました。早めに飲んでたら1週間も苦しまなくてよかったのかも。。。
  • 歯周病:
    オリーブオイルに数滴垂らして、コットンに含ませて歯茎を拭く。

【注意】どんな場合でも、原液は非常に強力なので、必ず希釈して使用すること!!

2. アレルギー、ヘルペス、結膜炎等の改善。免疫強化には、L-リジンを。

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 L-リジン(粉末)

アメリカのボランティアの間で一般的に使用されていて、安全性が確認されてます。

うちのお年寄りの猫で、血の混じったようなどろどろした涙を出し続けてた子は、これを飲ませるようになったらだいぶましになりました。

抗生物質が効かないときに試してみてください。←リジンは薬ではないので、感染症にはまずは抗生物質(もしかしたらGSEが効くかもしれませんが。。。)、効かなければ抗生物質の種類を変えてみて、どれも効果がなければリジンを。
完治は望めないかもしれませんが、症状が緩和される場合があります。

【注意】抗生物質との併用は不可!←重篤な副作用が出ることもあるらしい。

それから、すぐに効果が出るわけではないので、少なくとも2週間くらいは継続していただきたいです。

継続するのはなかなか面倒ですが、続けないと効果が分かりません。
アミノ酸の一種なので、基本的に副作用はないです。子猫の餌にはこれが大目に入っているようです。

★★飲ませ方★★

症状の重い子には、計量スプーン「小さじ4分の1杯=500mg」を、1日2回、とろみのある餌に混ぜてあげる。
私は、手っ取り早く計量スプーンの「少々」=小さじ4分の1杯なので、少々すり切り1杯を目安にしています。

症状が軽い子には1日1回。症状のない子にも、風邪予防としてウェットフードに少しだけ混ぜておくといいみたいです。

アミノ酸だけあって、味はかつお節っぽい感じで、わりと抵抗なく食べてくれます。ざらついた感じになるので、少量の水分によく溶かしてあげることがポイント。

あくまでサプリメントなので特に副作用はなしですが、何事もやりすぎは禁物、様子を見て量を加減してください。←考え方によっては、大量投与(どのくらいかは不明)でアレルギーが悪化するとも思われますので。

1. 下痢、便秘、アレルギー等の改善、うんち臭の軽減には、プロバイオティクスを。

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Nutrition Now, PB8/プロバイオティクス(PB)

乳酸菌、酪酸菌、アシドフィルス菌、その他腸内環境を整える有用菌が含まれてます。副作用はないです。

離乳前の子猫を保護すると、下痢になってしまうことがよくあります。
おそらく、母乳から得られる免疫が不十分なまま引き離されることで、腸内環境も悪化してしまうのでしょう。(人間の研究でも、母乳が乳児の腸内環境に与えるとともに、免疫機能を強化するということが分かっています。)

下痢というとたいしたことがないような響きがありますが、子猫にとって、下痢は命取りです。
子猫が下痢になると、脱水症状に陥り、あっけなく命を落としてしまうこともありますので、大至急下痢を治してあげる必要があります。

下痢気味のときには、病院で下痢止めをもらう前に、PBを試してみてください。
PBを試す前に完全な下痢になってしまった場合には、緊急に下痢を止める必要があるので、病院で下痢止めを処方してもらい、それからPBと併用してください。
母乳と同じ成分を人間が与えることはできませんが、PBで腸内環境を整えてあげれば、下痢は改善します。

一般的にはビオフェルミンがよいとよく言われますが、残念ながら私はあれが効いたと思ったことは一度もありません。。。。
菌の含有量の違いもあるでしょうし、腸内細菌には様々な種類があるため、合う合わないもあるのでしょう。

そこで私は、いろんな種類の菌が入っているPBとして、Nutrition Now, PB8 を使用しています。
iHerbではほかにもいろんなPBを扱っています。
アメリカのPBの菌の含有率は日本のものよりはるかに多く、価格も日本のPBよりはるかに安価ですので、効果を見ながらいろいろ試してみるとよいと思います。

私は自分自身が花粉症、猫アレルギー持ちなので、Nutrition Now, PB8 を毎日飲んでいます。

そのおかげかどうかは分かりませんが、ここ数年花粉症も猫アレルギーも発症しなくなっています。(ほかに心当たりもないので、たぶんこれが効いてるんだと思います。)

ちなみに、便秘にもとうぜんよく効きます。
が、頑固な便秘の場合には、これ単体ではなく、酸化マグネシウム剤(マグミット)や、クエン酸マグネシウム(Magnecium Citrate)と併用するとよいです。(マグネシウムは腎臓に持病のある猫には使用不可です。その場合PBとお腹マッサージをおすすめします。)

ちなみに、うちの子(6歳)は、小さなころから肉球が犬のような臭いがして、うんち臭もほかの子に比べてきつかったのですが、これを飲ませ始めて3日ほどで肉球とうんちのにおいが激減しました。
うんちの臭いに困ってる方もぜひ一度お試しください。

善玉菌が悪化するといろんな病気になると言われていますから、体調の悪い子には、何はさておき、まずこれを飲ませてみることを“強く”お勧めします。

★★飲ませ方★★

カプセルをハサミで切って、中身だけ餌に混ぜる。

量は適当です。
私は猫1匹につき、1日カプセル4分の1くらいあげてます。
あげすぎても特に問題ないみたいです。うんちがゆるくなったりすることもあまりないです。
ただ、継続しなかったり、量が少なすぎた場合には効果がでないと思います。